静かで、大きく。そして優しく。

僕は山の奥に住んでいる。

そこはとても自然豊かな土地だ。

時代は大きく変化しているとヒトは言うけれど、

いつもと同じように春が来て、植物は一斉に芽を出した。

今年も筍やたくさんの山菜は変わらず美味しかった。

いつもと同じように朝になると鳥が歌い、川は今日もサラサラと流れている。

畑の野菜たちも、そこにいる虫たちも、我が家の犬も今日という日をただまっすぐに過ごしている。

彼らは不平や不満も言わずにただ自分の道を歩んでいる。

きっと、この地球はこの数十年だけでも大きく変わったのだろう。

でも、彼らは何も言わず、環境が変わったのであれば自分の在り方を少しずつ変えて今日もここにいる。

中には形が変わったヤツらもいるだろう。
いなくなってしまったヤツらもいるのだろう。

でも彼らは何も言わない。

環境が変わった原因にヒトが大きく関わっていたとしても。

ヒトだけがヒトのせいにしていつも何かを言っている。
それは自分たちヒトが原因だったというのに。

細部を見れば変わっていることはたくさんあるよ。

時にはそれが大きな変化のように感じることもあるだろう。

でもよく見れば何も変わっていないように僕は感じたよ。

変化があるってことは、いつものことだ。

今日も変わらず陽が昇り朝が来て、少ししたら夜になる。

何も変わってなんかいない。

それぞれがすべきことは今までと何ひとつ変わってなんかいない。

全ての生き物が幸せであるために、今すべきをことをただするだけだ。

Photo: @kentaro_hisadomi

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