ナマステ。
フリースクールを設立しようとこの数年少しずつ準備を進めているのですが、
たまにどんな理念の学校なのかと聞かれます。
理念かどうかは分かりませんが、子供達があるがままの自分であれる場所でありたいなとは思っています。
自分の気持ちを押し殺したり、自分の気持ちに嘘をつかなければならないような環境ではなく、自分の気持ちを正直に表現できるそんな場所です。
それは子供に限らず、大人もそうであって欲しいと願うし、自分を偽ることが当たり前な社会がさまざまな社会問題を生んでいるとも思っています。
時に素直な気持ちは周りとぶつかることもあるでしょうが、そこで生まれる対話に学びがあり、それが本当に大切な時間だと思っています。
そしてもう一つ、大切にしていることは”考える”ということ。
自分で考えるということは当たり前のようで、現代では大きく欠如した人々の能力だと思っています。
自分が何をしたいかもわからなかったり、何か分からなければすぐに携帯で調べて、その情報を鵜呑みにしてしまったり。
少し時間が空けば、考えることよりも、携帯の画面をみて頭を使わずにすむ時間を過ごしてしまったり。
ヨーガもそうだけれども、聞いたこと学んだことを自分でさらに考えて、試して、考察する。
天気だって、食べ物のことだって、画面に出てきたことを鵜呑みにして、実は考えてないことの方が多いのが現代の世の中。
ひとつ前のブログでも書いたけれど、複雑な情報を簡単に手に入れられるようになったことによって、実は人々は頭や感覚を使わなくなっているように見えます。
さて、前置きが長くなりましたが、ご存知の通り山での暮らしを僕はしている。
畑に田んぼ、山の恵をいただき、自然になるべくインパクトの少ない生活を心がけている。
こんな暮らしを始めた頃からずっと気になっていることがある。
それはミツバチの存在。
みなさんはミツバチを気にして生活したことはあるだろうか?
近年、日本の在来種ニホンミツバチは数が減り絶滅してしまうのではと危惧されるほど。
減少によってさまざまな被害もではじめている。
一般的に市場に出回る蜂蜜や養蜂家が育てるのは外来種のセイヨウミツバチである。
このニホンミツバチの減少の原因には森林問題や、気候問題、農薬などさまざまな理由が考えられる。
皆さんはこんなことを聞いたことあるだろうか?
「世界のミツバチが絶滅するとその4年後に人類は滅びる」
これはかの天才アルベルト・アインシュタインの言葉だ。
自然に馴染みがない方にはイメージしにくいかもしれないが、多くの作物や植物はミツバチによって受粉されている。
ミツバチによる受粉がされなくなれば、多くの作物が実らなくなり、人々は食べるものを失い、自然界の秩序が乱れ始め、今保たれている自然も姿を変えていくだろう。
野菜だけでなく、植物が育たなくなれば、土が痩せ、川も海も栄養を失い、水辺の生き物も、動物たちも大きな影響を受けるに違いない。
僕の住む小さな集落でも昔からミツバチを育てていたじいちゃんによれば、もうミツバチはほとんどおらんくなった。昔はいくらでもおったのに、という。
畑をしていてもミツバチがいればもっと野菜が実るだろうと思うこともよくある。
色々な想いが重なり、この自然と共に生きる暮らしをしてからはいつかミツバチのお世話をしたいと思うようになっていた。
長くなりそうなので、つづく。